WordPressマスターへの道 4 – 初心者向け全10回講座

あなたの言葉を世界へ!WordPressで初めての記事作成に挑戦

前回の講座でWordPressの管理画面の探検を終え、いよいよWebサイトに魂を吹き込む時がやってきました。そう、あなた自身の言葉で情報を発信する「記事作成」です。これは、コンテンツ作成初心者の方にとって、最もエキサイティングで、もしかすると少し緊張するステップかもしれませんね。

「ブログ記事って、一体何から書き始めればいいの?」
「WordPressの新しい編集画面(ブロックエディタ)って、使いこなせるかな…」

この記事では、そんなあなたの不安を解消し、WordPressで記念すべき最初の記事を自信を持って作成し、インターネット上に公開するまでの一連の手順を、どこよりも分かりやすく丁寧に解説します。

基本的なブログ記事の書き方のコツにも触れながら、あなたの「伝えたい」という想いを形にするお手伝いをします。

WordPressという自由な表現の舞台を最大限に活かすためには、それを支える安定した環境、つまり、信頼できるレンタルサーバーがいかに大切かも、この先の講座で実感していただけるはずです。

さあ、あなたの個性あふれる最初の情報を、世界に向けて発信する準備を始めましょう!

この記事で学べること

この記事を最後までお読みいただくことで、WordPressでの記事作成に関する以下の重要な知識とスキルを習得し、ご自身の最初の記事を自信を持って公開できるようになります。

  • WordPressにおける主要なコンテンツタイプである「投稿」と「固定ページ」の明確な違いを理解し、それぞれの情報を発信する目的に応じて適切に使い分ける判断力を養います。
  • WordPressの標準エディタである「ブロックエディタ(Gutenberg)」の基本的な操作方法、ブロックの追加、編集、移動などを具体的に習得し、最初のブログ記事を作成から公開まで、一通りの流れを実際に体験します。
  • 記事の骨子となる「見出しブロック」の適切な使い方、すなわち見出しタグの使い方とSEOへの影響、文章の基本となる「段落ブロック」、情報を整理する「リストブロック」、そして記事を視覚的に豊かにする「画像ブロック」といった、主要な基本ブロックの効果的な使い方を学びます。これには画像挿入の最適化の初歩も含みます。
  • 作成した記事を読者にとって分かりやすく分類・整理するための「カテゴリー分けのルール」や、記事の内容を的確に表す「効果的なタグ付け」の方法、そして記事のクリック率向上に繋がる「効果的なアイキャッチ画像の選び方と最適なアイキャッチ画像のサイズ」に関する知識を身につけます。
  • 記事を公開する前の重要な最終確認ステップである「下書き保存とプレビュー機能」の活用方法や、公開のタイミングをコントロールできる「予約投稿のやり方」など、記事公開に必要な一連の作業と便利なオプション設定を適切に行えるようになります。また、初心者でも構成のしっかりした記事が書ける「文章構成テンプレート」の基本的な考え方にも触れます。

WordPressの「投稿」と「固定ページ」はどう違う?目的別の使い分けを解説

WordPressを使ってWebサイト上に情報を掲載していく際、主に「投稿」「固定ページ」という、2種類の基本的なコンテンツタイプを利用することになります。

これらは一見すると似ているように感じるかもしれませんが、それぞれ異なる役割と特性を持っています。

最初にこの2つの明確な違いを理解しておくことが、Webサイト情報を効果的に整理し、訪問者にとって分かりやすいWebサイトを構築するための重要な第一歩となります。

「投稿」に適したコンテンツとは?(ブログ記事・お知らせなどの時系列情報)

「投稿」の主な特徴

  • 主に、日々の出来事を綴るブログ記事、企業・団体からのお知らせ、ニュースリリースといった、新しい情報が時系列に沿って次々と追加されていく種類のコンテンツを作成・公開するのに使用します。
  • Webサイト上では、通常、新しく公開された「投稿」記事が一番上に表示され、過去の記事は日付の古い順にアーカイブ(保存・整理)されていく形で表示されるのが一般的です。
  • 作成した各「投稿」記事は、「カテゴリー」や「タグ」といった分類機能を使って、内容やテーマごとに分かりやすく整理・分類することができます。
  • Webサイトの更新情報を自動的に配信するための仕組みであるRSS・Atomフィードを通じて、新しい「投稿」記事の公開を、購読している読者に効率的に通知しやすいという特徴があります。

「投稿」の具体的な利用例

  • 個人的な体験や考え、趣味に関する情報を発信する日々のブログ記事。
  • 業界の最新動向や専門知識を解説する専門的な記事。
  • 新製品の発売情報や、開催予定のイベントに関する告知記事。
  • 会社や組織からの重要なお知らせやニュースリリース。
  • など…

この全10回のWordPress講座で「記事を作成する」と表現する場合、基本的にはこの「投稿」機能を使ってコンテンツを作っていくことになります。

「固定ページ」に適したコンテンツとは?(会社概要・お問い合わせなどの普遍的情報)

「固定ページ」の主な特徴

  • Webサイト内で、ブログ記事のように時系列で情報が流れていくのではなく、比較的永続的に、そして独立した一つのページとして存在し続ける情報を掲載するのに適しています。通常、内容の更新頻度も「投稿」記事に比べて低い傾向にあります。
  • Webサイト全体の基本的な情報や、訪問者にとって常にアクセスしやすい場所に置いておきたい重要な情報を扱うのに向いており、Webサイトの主要なナビゲーションメニュー、例えば、画面上部のヘッダーメニューや、画面下部のフッターメニューなどから直接リンクされることが多いです。
  • ブログ記事のように「カテゴリー」や「タグ」といった機能で分類することは一般的ではありませんが、固定ページ同士で親子関係を設定し、情報を階層的に整理・構造化することは可能です。例えば、「会社概要」という親ページの下に、「企業理念」「沿革」「アクセスマップ」といった子ページを配置するなどです。

「固定ページ」の具体的な利用例

  • 企業のWebサイトであれば、「会社概要」「事業内容」「サービス一覧」「採用情報」「お問い合わせ」「プライバシーポリシー」「利用規約」など。
  • 個人のブログであれば、「運営者プロフィール」「連絡先情報」「免責事項」「サイトマップ」など。

このように、「投稿」は主に流動的で新しい情報を継続的に発信し続けるのに適しており、「固定ページ」はWebサイトの基本的な骨格となる普遍的な情報を提供したり、訪問者にとって必要な情報へスムーズに案内したりするのに向いています。

まずは、この2つのコンテンツタイプの基本的な違いと、それぞれの役割をしっかりと覚えておきましょう。

WordPress新規投稿画面の使い方|タイトル入力から公開までの流れ

それでは、実際に最初の「投稿」記事を作成していく具体的な手順を見ていきましょう。まずは、WordPressの管理画面から、新しい記事を作成するための画面、新規投稿画面を開くところから始めます。

投稿一覧画面から「新規追加」でエディタを起動する方法

  1. WordPressサイトの管理画面にログインします。
  2. 画面左側にあるメインナビゲーションメニューの中から「投稿」という項目にマウスカーソルを合わせるか、または「投稿」自体をクリックします。
  3. 「投稿一覧」「投稿を追加」「カテゴリー」「タグ」といったサブメニューが表示されますので、その中から「投稿を追加」をクリックします。
レンタルサーバーのWordPress管理画面 投稿を追加

あるいは、「投稿」メニュー内のこれまでに作成した記事がリスト表示される画面の「投稿一覧」を開き、その画面の上部にある「投稿を追加」というボタンからも、同様に新しい記事を作成するための編集画面を開くことができます。

まずは「記事タイトルを入力」してみよう

「投稿を追加」をクリックすると、目の前に、新しい記事を作成するための専用の画面、WordPressでは「ブロックエディタ」と呼ばれる編集画面が表示されます。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 投稿 記事タイトル

この画面の一番上、太字で「タイトルを追加」と薄く表示されている部分が、これから作成する記事のタイトルを入力する場所です。ここに、記事の主題や内容を的確に表す、魅力的なタイトルを具体的に入力します。

記事のタイトルは、Webサイトを訪れた読者が、その記事を読むかどうかを判断する上で非常に重要な最初の接点となります。

また、Googleなどの検索エンジンも、このタイトルを見て記事の主な内容を判断するため、SEO(検索エンジン最適化)の観点からも慎重に、そして効果的に設定する必要があります。

  • 読者の興味や関心を強く引きつけ、かつ記事を読むことで何が得られるのかが具体的に分かるような、魅力的なタイトルを心がけます。
  • 記事のテーマとなる最も重要なキーワードを、不自然にならない範囲でタイトルに含めることも、検索エンジンからの評価を高める上で効果的です。

今回は初めての記事作成の練習ですので、例えば「WordPressで書く初めてのブログ投稿テスト!」や「こんにちは、これが私の新しいWordPressサイトからの最初のメッセージです!」といった、簡単なタイトルで全く問題ありません。大切なのは、まず実際にタイトルを入力してみることです。

本文は「ブロックエディタ(Gutenberg)」で作成する時代!

記事のタイトルを入力し終えたら、その下の広いエリアが、記事の本文(実際のコンテンツ)を作成していく場所になります。

現在のWordPressでは、旧来の「クラシックエディタ」に代わって、「ブロックエディタ(Gutenberg グーテンベルクとも呼ばれます)」という、非常に高機能で柔軟な新しい編集画面を使います。

文章の段落、大きな見出しや小さな見出し、記事内に挿入する画像や動画、情報を整理するための箇条書きリストや番号付きリスト、誰かの言葉を引用するための引用部分といった、記事を構成する様々な要素を、「ブロック」という個別の部品のような単位で一つ一つ直感的に組み合わせていく形で、記事全体を作成していきます。

初めてコンテンツ作成を行う初心者の方でも、いきなり白紙の画面を前にして何から書けば良いか迷ってしまうことがあるかもしれません。

そのような場合は、あらかじめ基本的な文章構成テンプレートを意識しておくと、スムーズに書き進めやすくなります。

例えば、ビジネス文書などでもよく使われる代表的なテンプレートの一つに、「PREP(プレップ)法」というものがあります。これは、

  1. P(Point): まず、記事全体で最も伝えたい結論や要点を、冒頭で簡潔に述べる。
  2. R(Reason): 次に、その結論や要点に至った理由や背景、根拠などを具体的に説明する。
  3. E(Example): そして、その理由や根拠を裏付けるための具体的な事例、データ、体験談などを挙げる。
  4. P(Point): 最後にもう一度、最初の結論や要点を、ここまでの説明を踏まえて改めて強調し、記事全体をまとめる。

という流れで文章を構成するものです。

このようなテンプレートを参考にすることで、論理的で読者にとって分かりやすい記事を作成する助けになります。

他にも、「起承転結」といった伝統的な構成や、問題提起から解決策提示へ導く構成など、記事の目的や内容に合わせて様々なテンプレートが考えられます。

ブロックエディタは、最初のうちはその多機能さや独特の操作感に少し戸惑うことがあるかもしれませんが、慣れてくると非常に直感的で、以前のWordPressの標準エディタ(クラシックエディタ)よりも格段に表現力豊かな、そして見た目にも美しい記事を、専門的な知識がなくても比較的簡単に作れるようになりますので、ぜひこの機会に楽しんで使ってみてください。

【ブロックエディタ入門】これだけは覚えたい!基本ブロックの使い方5選

WordPressのブロックエディタでは、記事を構成するあらゆる要素、例えば、文章のひとまとまりである段落、記事の構造を示す大きな見出しや小さな見出し、読者の目を引くための写真やイラスト、情報を整理して見せるための箇条書きリスト、他の人の言葉を引用するための引用部分などが、「ブロック」という個別の独立した部品として扱われます。

ここでは、ブロックエディタを使い始めるにあたって、まず最初に使い方を覚えておきたい、最も基本的で利用頻度の高いブロックを5種類厳選して、そのブロックを記事に追加する方法と基本的な使い方について見ていきましょう。

新しいブロックを記事に追加するには、エディタ画面の左上にある「+」マークのアイコンの「ブロックインサーター」ボタンをクリックするか、あるいは、既に追加されているブロックの下や、ブロックとブロックの間にマウスカーソルを合わせたときに表示される、同じく「+」マークの「ブロックを追加」ボタンをクリックします。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタのブロックを追加

1. 段落ブロック:文章入力・改行・文字装飾の基本操作

記事の本文となる、最も基本的な文章は「段落」で、「段落ブロック」の中に入力していきます。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタの段落ブロック追加

段落ブロックの追加方法

通常、記事のタイトルを入力した後にキーボードのEnterキーを押すか、あるいは「+」(ブロックを追加)ボタンから「段落」と書かれたブロックを選択すると、エディタ内に自動的に新しい段落ブロックが追加されます。

段落ブロックの基本的な使い方

Microsoft WordやGoogleドキュメントなど、通常のワープロソフトと同じような感覚で、キーボードから自由に文字を入力できます。

キーボードのEnterキーを押すと、現在入力中の段落ブロックが終了し、その下に新しい段落ブロックが自動的に作成され、次の段落の入力に移ることができます。

同じ段落ブロックの中で、見た目上だけ改行したい場合、つまり、意味的には一つの段落として扱われ、新しい段落にしたくないけれども、表示上は次の行に移る状態にしたい場合は、キーボードのShiftキーを押しながらEnterキーを押します。

入力した文字の一部分をマウスで選択すると、その選択したブロックの上部に、いくつかの書式設定アイコンが並んだツールバーが表示されます。このツールバーを使って、選択した文字を太字(Bold)にしたり、イタリック(Italic)にしたり、あるWebページへのリンクを挿入したりといった、簡単な文字装飾を直感的に行うことができます。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタの書式設定

2. 見出しブロック(H2~H6):SEOに強い階層構造の作り方と使い方

記事の内容を論理的に分かりやすく整理し、読者が記事全体の構造や流れをスムーズに把握できるようにするためには、「見出し」を適切に、そして効果的に使うことが不可欠です。

また、見出しは、Googleなどの検索エンジンが記事の内容や構造を正確に理解する上でも、非常に重要な役割を果たします。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタの見出し

見出しブロックの追加方法

「+」(ブロックを追加)ボタンから「見出し」と書かれたブロックを選択します。

見出しブロックの基本的な使い方

見出しブロックを記事に追加すると、デフォルト(初期設定)ではH2(見出し2)が選択された状態になっています。

Webページ全体の中で、記事のタイトルが最も重要なH1(見出し1)にあたるため、記事の本文中で最初に使用する大きな見出しは、このH2から始めるのが一般的です(※Webページの記述言語HTMLのルールとして、1つの文書に使えるH1は1つだけです)。

そして、そのH2で示される大きなセクションの中で、さらに細かいトピックに内容を分けて説明する場合はH3(見出し3)を使用し、そのH3の中でさらに細分化して説明する場合はH4(見出し4)…というように、記事の内容の論理的な関係性に合わせて、見出しのレベルを階層構造を意識して正しく使い分けることが非常に重要です。

この見出しタグの正しい使い方はSEO(検索エンジン最適化)においても極めて重要で、検索エンジンが記事の論理的な構造や、各セクションの重要度を正確に理解するのを大きく助けます。

見出しブロックを選択した際に、そのブロックの上部に表示されるツールバーで、H2からH6までの見出しレベルを簡単に変更することができます。

各見出しのテキストは、その見出しが示すセクションで、具体的にどのような内容について書かれているのかを、読者が一目見ただけで的確に理解できるように、簡潔で、かつ具体的な言葉で表現するように心がけます。

また、そのセクションのテーマとなる重要なキーワードを、不自然にならない範囲で見出しに含めることも、SEO効果を高める上で効果的です。

3. リストブロック:箇条書き・番号付きリストで情報を整理する方法

何かの特徴、メリット・デメリット、持ち物リストといった複数の情報を、整理して読者に分かりやすく伝えたい場合や、特定の作業の手順をステップごとに順序立てて説明したい場合などには、「リストブロック」が非常に便利です。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタのリスト

リストブロックの追加方法

「+」(ブロックを追加)ボタンから「リスト」と書かれたブロックを選択します。

リストブロックの基本的な使い方

デフォルトでは、各リスト項目の先頭に「・」(黒丸の記号)が付く「箇条書きリスト」として作成されます。

ブロックを選択した際に上部に表示されるツールバーを使って、各リスト項目の先頭に「1. 2. 3.」といった番号が付く「番号付きリスト」に、簡単に切り替えることも可能です。

各リスト項目にテキストを入力し、キーボードのEnterキーを押すと、自動的に次の新しいリスト項目が追加されます。

リスト項目を入力中にキーボードのTabキーを押すことで、その項目を一段階インデント(字下げ)して、リストの中にさらに階層的な子リスト(入れ子リスト)を作成することもできます。これにより、より複雑な情報を整理して見せることができます。

4. 画像ブロック:記事への画像挿入・配置・サイズ調整・代替テキスト設定

記事に画像を効果的に挿入することで、記事の内容を視覚的に分かりやすく伝えたり、読者の関心や興味を強く引きつけたり、あるいは記事全体の雰囲気やトーンを豊かにしたりすることができます。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタの画像ブロック

画像ブロックの追加方法

「+」(ブロックを追加)ボタンから「画像」と書かれたブロックを選択します。

画像ブロックの基本的な使い方

画像ブロックを記事に追加すると、「アップロード」「メディアライブラリ」「URLから挿入」という3つの画像挿入方法を選択するボタンが表示されます。

アップロード
お使いのパソコンなどに保存されている画像ファイルをWordPressにアップロードして、そのまま記事に挿入します。
メディアライブラリ
既にWordPressサイトにアップロード済みで、メディアライブラリに保存されている画像の中から、使用したいものを選択して記事に挿入します(WordPressのメディアライブラリについては、第3回の講座で詳しく解説しました)。
URLから挿入
他のWebサイト上に公開されている画像のURLを直接指定して、その画像を記事に挿入します(ただし、この方法は、その画像を使用する正当な権利を持っている場合に限ります。著作権や、リンク先のサイトの規約などには十分に注意が必要です)。

記事に画像を挿入すると、その画像ブロックを選択した際に上部に表示されるツールバーで、記事内での画像の配置を簡単に変更できます。

例えば、左寄せにして右側にテキストを回り込ませる、中央揃えにする、右寄せにするなどです。

また、画像自体をクリックして表示される、画像の周囲や角にある青い丸の形をした「リサイズハンドル」をマウスでドラッグすることで、直感的に画像の表示サイズを大きくしたり小さくしたり調整することも可能です。

必要であれば、画像のすぐ下に表示される「キャプション」も、この画像ブロック内に追加することができます(キャプションとは、画像の内容に関する短い説明文や、クレジット表記などのことです)。

また、記事に画像を挿入する際には、その画像のファイルサイズが大きすぎると、Webページの読み込み速度に悪影響を与え、訪問者の離脱やSEO評価の低下に繋がる可能性があります。

そのため、画像をアップロードする前に、適切なサイズに調整したり、画質を損なわない範囲で圧縮したりといった画像挿入の最適化を意識することも非常に大切です(画像のファイルサイズの具体的な最適化方法については、この講座の第8回で詳しく解説します)。

非常に重要なポイント

画像ブロックを選択した状態で、画面右側にあるサイドバー(設定パネル)の「ブロック」タブを開き、その中にある「代替テキスト(だいたいてきすと、alt属性)」という項目に、その画像が何を表しているのか、どんな情報を持っているのかを説明するテキストを、必ず設定するようにします。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタの代替テキスト

これは、何らかの理由で画像がWebページ上に正しく表示されない場合に、その画像の代わりに表示されるテキストであり、また、視覚に障碍のある方がスクリーンリーダーを利用してWebサイトを閲覧する際に、画像の内容を理解するためにこの代替テキストが読み上げられます(スクリーンリーダーとは、画面に表示されている情報を音声で読み上げるソフトウェアです)。

さらに、Googleなどの検索エンジンは、画像そのものを「見る」ことができないため、この代替テキストを重要な手がかりとして画像の内容を判断します。

そのため、適切な代替テキストを設定することは、SEO(検索エンジン最適化)の観点からも非常に重要です。

画像挿入の最適化の一環として、この代替テキストの設定は絶対に欠かせない作業だと考えてください。

5. 引用ブロック:他のサイトや書籍からの正しい引用方法とデザイン

記事の中で、他のWebサイトの記事の一部分、書籍の一節、あるいは専門家や著名人の言葉などを、参考情報として紹介・引用する際には、「引用ブロック」を適切に使用します。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタの引用ブロック

引用ブロックの追加方法

「+」(ブロックを追加)ボタンから「引用」と書かれたブロックを選択します。

引用ブロックの基本的な使い方

引用したい文章を、引用ブロックのメインの入力エリアに入力します。

もし、その引用に、出典元の書籍のタイトルや著者名、Webサイトの名称や記事タイトル、発言者名など、明確な引用元がある場合は、引用ブロックの下部に通常表示される「引用元を追加」という部分に、その情報を正確に入力します。

引用ブロックのデザイン(見た目)は、現在適用しているWordPressのテーマによって異なりますが、一般的には、記事本文の他の通常の段落とは視覚的に区別された、それが引用部分であることが一目で分かりやすいような特別なスタイルで表示されます。

例えば、背景色が変わっていたり、テキストが斜体になったり、ブロックの左側に縦線が入ったりするなどのスタイルになります。

他の人が作成した著作物を記事内で引用する際には、著作権法で定められた正当な引用のルールをきちんと遵守し、原著作者や著作権者に最大限の敬意を払うことが、Webサイト運営者としての非常に重要なマナーであり、法的なトラブルを避けるためにも不可欠です。

正当な引用のルールとは、例えば、引用部分が記事の主たる部分ではなく従たる部分であること、引用部分が明確に区別されていること、引用するだけの正当な必要性があること、そして出典元を必ず明記することなどになります。詳細は著作権法をご確認ください。

これらの基本的な5つのブロックを効果的に組み合わせていくことだけでも、十分に分かりやすく、そして読者にとって価値のある記事コンテンツを作成することができます。

まずは、これらのブロックの基本的な操作方法に慣れることから始めてみましょう!

WordPress記事の分類・整理術|カテゴリーとタグの効果的な設定方法とSEO

WordPressで記事を作成したら、その記事がどのような内容について書かれているのかを読者に分かりやすく伝え、サイト内で情報が探しやすくなるように、そしてGoogleなどの検索エンジンにも記事のテーマ性や内容を正しく、かつ深く理解してもらうために、「カテゴリー」と「タグ」という2つの非常に便利な分類機能を適切に設定します。

これらの「カテゴリー」と「タグ」の設定は、記事編集画面の右側にあるサイドバー(設定パネル)の「投稿」タブを開くと、その中に「カテゴリー」および「タグ」というそれぞれの設定セクションがありますので、そこから簡単に行うことができます。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタのカテゴリーとタグ

カテゴリーとは?サイト構成を意識した分け方と作成・設定手順

カテゴリーの主な役割

「カテゴリー」は、作成する記事を、Webサイト全体の大きなテーマや主要なジャンルごとに分類するためのものです。

イメージとしては、図書館の本棚が、例えば、文学、歴史、科学、芸術など様々なジャンルの「棚」に分けられているのと似ています。

料理に関するブログを運営しているのであれば、「和食レシピ」「洋食レシピ」「中華レシピ」「簡単デザート」といった分類がカテゴリーとして考えられます。

カテゴリー設定の重要なポイントと効果的な「カテゴリー分けのルール」

1つの記事には、原則として、その記事の内容に最も関連性の高い主要な1つのカテゴリーを設定するのが基本です。多くとも2つ程度に留めるのが、情報整理の観点からも一般的で推奨されます。

WordPressサイト全体で、どのような情報を主に扱っていくのか、Webサイト全体の構成やテーマ性を事前にしっかりと考慮し、カテゴリーをあまり細かく細分化しすぎず、訪問者がWebサイトの情報を探す際に直感的に分かりやすいような、論理的な分類名を心がけます。

効果的なカテゴリー分けのルールとして、各カテゴリーが、最低でも5~10記事程度の記事数を持つようにバランスを考えることや、カテゴリー名自体が、読者がその情報を探す際に実際に検索する可能性のある、内容を的確に表すキーワードを含んでいることなどが挙げられます。

WordPressを始めたばかりの段階では、将来的にどのようなカテゴリーが必要になりそうか、サイトの成長と共にどのように情報を整理していきたいかを事前に大まかに計画しておくと、後々の情報整理やサイト構造の見直し作業が格段にスムーズに進みます。

カテゴリーの具体的な作成・設定手順

記事編集画面の右サイドバーにある「カテゴリー」セクションで、既にWebサイトで作成済みのカテゴリーがあれば、その中から今回の記事に最も適したカテゴリーのチェックボックスにチェックを入れます。

もし、まだ適切なカテゴリーが存在しない場合は、「カテゴリーの追加」というテキストリンクをクリックします。

すると、新しいカテゴリー名を入力するための欄が表示されるので、そこに作成したいカテゴリー名を入力し、その下にある「カテゴリーの追加」というボタンを押します。

これにより、新しいカテゴリーが作成され、同時に現在編集中の記事がその新しいカテゴリーに割り当てられます。

必要であれば、WordPressのカテゴリー機能では、カテゴリー同士に親子関係を設定して、情報をより詳細に階層化することも可能です。

例えば、「Web制作」という親カテゴリーの下に、「HTML入門」「CSSテクニック」「JavaScript活用」といった子カテゴリーを作成するなどです。

タグとは?記事キーワードの選定と複数設定のポイント

タグの主な役割

「タグ」は、作成した記事に関する、より具体的で詳細なキーワードやトピックを、複数設定するためのものです。

カテゴリーが本棚の大きな「棚」だとすれば、タグは個々の本に貼る「付箋」や「索引のキーワード」のようなイメージです。

カテゴリーよりも自由で柔軟な形で、記事の内容を多角的に表現し、関連付けることができます。

タグ設定の重要なポイントと「効果的なタグ付け」の方法

1つの記事に対して、その記事の内容と関連性の高いキーワードであれば、複数のタグを自由に設定することが可能です。

記事の内容を具体的に、そして的確に表すキーワードや、読者がその情報を探す際に検索窓に入力しそうな言葉を選びます。

例えば、1記事に10個も20個も、あまりにも多くのタグを無秩序に付けすぎると、かえって情報が散らかってしまい、読者にとって分かりにくくなったり、一つ一つのタグの重要性や意味合いが薄れたりする場合があります。

タグ付けを効果的に行うためには、各記事のテーマ性や主要なトピックを的確に表すキーワードを、数個から多くても5~7個程度に厳選して設定するのがおすすめです。

タグの具体的な作成・設定手順

記事編集画面の右サイドバーにある「タグ」セクションの入力欄に、設定したいタグを一つ入力し、キーボードのEnterキーを押します。

複数のタグを一度に入力したい場合は、各タグを半角カンマ(,)で区切って入力することもできます。

過去に使用したことのあるタグは、「よく使うもの」というリンクから簡単にクリックして再利用することも可能です。

カテゴリーとタグのSEO効果と最適な使い方

カテゴリーとタグを、上記のようなポイントを意識して適切に設定することは、単にWebサイト内の情報を整理し、訪問者にとっての利便性(ユーザビリティ)を高めるだけでなく、以下のようなSEO(検索エンジン最適化)上の効果も期待できます。

  • Googleなどの検索エンジンが、Webサイト全体の構造や、各記事がどのようなテーマや具体的な内容について書かれているのかを、より正確に、そして深く理解しやすくなります。
  • 関連性の高い記事同士が、WordPressが自動生成するカテゴリーページやタグページを通じて、間接的にではありますが内部リンクで結ばれやすくなり、Webサイト全体のテーマ性や専門性が高まり、結果として検索エンジンからの評価向上に繋がる可能性があります。
  • 作成したカテゴリーページ(あるカテゴリーに属する記事の一覧ページ)やタグページ(あるタグが付与された記事の一覧ページ)自体が、特定のキーワードで検索された際に、検索結果ページに直接表示される可能性も出てきます(ただし、そのためには、それぞれのカテゴリーページやタグページが、単なる記事リストではなく、読者にとってある程度の独自の価値や情報量を持つように工夫する必要があります)。

ただし、SEO効果を意識するあまり、キーワードを不自然に詰め込んだり、記事の内容と直接的な関連性の薄いカテゴリーやタグを多数設定したりするのは、かえって読者にとっても検索エンジンにとっても混乱を招き、逆効果となる可能性があります。

常に、Webサイトを訪れてくれる読者にとって最も有益で、最も分かりやすい分類とは何かを第一に考え、Webサイト全体のテーマ性と一貫性を持たせながら、カテゴリーとタグを戦略的に活用していくことが重要です。

クリック率が変わる!WordPress記事のアイキャッチ画像設定方法と選び方

アイキャッチ画像とは、WordPressサイトの記事一覧ページ、例えば、Webサイトのトップページ(ホームページ)や、あるカテゴリーの記事一覧ページなどや、FacebookやInstagramやX(旧Twitter)といったSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で、Webサイトの記事がシェアされた際などに、その記事のいわば「顔」として最も目立つように表示される、代表的な画像のことです。

魅力的で、記事の内容を的確に表現している効果的なアイキャッチ画像は、読者の目を強く引きつけ、その記事を「読んでみたい!」と思わせ、クリック率、すなわち、ページが表示された回数に対してのクリックされた割合を、大きく高める効果があります。

レンタルサーバーのWordPressブログ一覧のアイキャッチ画像

アイキャッチ画像とは?表示場所とSEO・SNSシェアへの影響

アイキャッチ画像の主な表示場所

  • WordPressサイトのトップページ(ホーム)や、カテゴリー一覧ページ、タグ一覧ページ、サイト内検索結果ページなどの、複数の記事がリスト形式で表示される部分(テーマによります)
  • 個別の記事ページの冒頭部分(テーマによります)
  • Webサイト内に設置した「関連記事」表示エリア(テーマによります)
  • X(旧Twitter)、Facebook、Instagram、LINEといった主要なSNSで、記事のURLがシェアされた際のプレビュー表示(OGP画像として機能します)
  • Googleなどの検索エンジンの画像検索結果ページ

アイキャッチ画像が持つ効果・影響

  • 記事の内容や雰囲気を視覚的に瞬時に伝え、読者の興味や関心を強く喚起します。
  • 記事一覧ページなどでの記事のクリック率(CTR)向上に大きく貢献します。
  • SNSでシェアされた際の見栄えが格段に良くなり、より多くの人に情報が拡散されやすくなる(バイラル効果が期待できる)可能性があります。
  • 間接的にではありますが、サイト全体のエンゲージメント(読者の関与度)の向上を通じて、SEO(検索エンジン最適化)にも良い影響を与える可能性があります。

効果的なアイキャッチ画像の選び方と最適な画像サイズ・作成ツール

効果的なアイキャッチ画像の選び方のポイント

何よりもまず、記事の内容と高い関連性がある画像を選びます。その画像を見るだけで、記事がどのようなテーマについて書かれているのかがある程度推測できるのが理想です。

高画質でクリアな画像を選び、ぼやけていたり、ピクセルが荒れていたりする画像は、Webサイト全体の品質を損ねるため避けます。

アイキャッチ画像内に記事のタイトルやキャッチフレーズなど文字を入れる場合は、背景画像とのコントラストを考慮し、読みやすく、かつデザイン性の高いフォントや配色を心がけます。

画像の著作権には最大限の配慮が必要です。

基本的には、ご自身で撮影したり作成したオリジナルの写真やイラストを使用するのが最も安全です。

もし他者が作成した画像素材を使用したい場合は、著作権フリー、またはロイヤリティフリーの画像素材サイト、例えば、Pixabay、Pexels、Unsplashといった海外の有名サイトや、日本国内にも同様のサービスが多数あります。

ただし、これらのWebサイトで提供されている画像であっても、各サイトや各画像ごとに、商用利用の可否、クレジット表記(著作権者名の表示)の要否、画像の改変の可否などの利用規約が細かく定められている場合があるため、必ず利用規約を個別に確認し、それを厳格に遵守するようにした上で、ダウンロードした素材を利用します。

あるいは、Adobe Stock、Getty Images、PIXTAといった有料のストックフォトサービスで、適切なライセンスを購入して利用するようにします。

最適なアイキャッチ画像のサイズと推奨されるアスペクト比(縦横比)

一般的には、Facebook、Instagram、X(旧Twitter)といった主要なSNSで記事がシェアされた際に、OGP画像(Open Graph Protocol画像、SNS上でリッチなプレビュー表示をさせるための画像)として最も美しく表示される推奨サイズに近い、横長の画像が推奨されることが多いです。

また、YouTubeのサムネイル画像などでもよく使われる、横1200ピクセル×縦720ピクセル (アスペクト比16:9) も、多くのWordPressテーマでアイキャッチ画像としてバランス良く表示されやすいサイズの一つです。

ご利用のWordPressのテーマによっては、特定のアイキャッチ画像のサイズや最適なアスペクト比が推奨されている場合もあるため、テーマのドキュメントや公式サイトの情報も確認しておくと良いでしょう。

非常に重要な注意点として、アイキャッチ画像のファイルサイズがあまりにも大きすぎると、Webページの読み込み速度を著しく低下させる大きな原因となります。

そのため、できる限り高画質を保ちつつも、適切なファイル形式を選び、専用のツールやプラグインを使ってファイルサイズを適切に圧縮することも非常に大切です(画像の最適化については、この講座の第8回でより詳しく解説します)。

アイキャッチ画像を作成するための便利なツール

Canva(キャンバ)
無料プランでも非常に高機能で、豊富なテンプレートや写真、イラスト、アイコン、フォントなどの素材が用意されており、Webデザインや画像編集の専門知識がなくても、Webブラウザ上で、直感的な操作で簡単におしゃれなアイキャッチ画像を作成できる、大変人気の高いオンラインデザインツールです。
Adobe Photoshop、GIMP(ギンプ)などの本格的な画像編集ソフトウェア
より高度な画像編集や、完全にオリジナルのデザインを追求したい場合には、これらのプロフェッショナル向けのソフトウェアが適しています。

WordPressへのアイキャッチ画像アップロードと設定手順

WordPressで作成する記事にアイキャッチ画像を設定するのは、ブロックエディタを使えば非常に簡単です。

記事編集画面の右側にあるサイドバー(設定パネル)の「投稿」タブを開くと、その中に「アイキャッチ画像」という専用のセクションがあります。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタのアイキャッチ画像設定
  1. 「アイキャッチ画像」セクション内にある「アイキャッチ画像を設定」というテキストリンクをクリックします。
  2. WordPressのメディアライブラリがポップアップウィンドウ(モーダルウィンドウ)で開きます。この画面で、上部にある「ファイルをアップロード」というタブを選択して、パソコンから新しい画像をアップロードするか、あるいは既にWordPressサイトにアップロード済みの画像を使用する場合は「メディアライブラリ」というタブを選択して、その中からアイキャッチ画像として使用したい画像を1枚クリックして選択します。
  3. 使いたい画像を選択したら、画面の右下に表示される「アイキャッチ画像を設定」ボタンをクリックします。

これで、選択した画像が、現在編集中の記事のアイキャッチ画像として設定されます。

設定が完了すると、先ほどのサイドバーの「アイキャッチ画像」セクションに、設定した画像がプレビュー表示されるので、正しく設定されたかを確認します。

設定したアイキャッチ画像を後で変更したい場合は、同じセクションに表示される「置換」というリンクから別の画像に差し替えたり、「削除」から設定を解除したりすることもできます。

WordPress記事公開前の最終チェック!プレビュー機能と公開設定オプション

WordPressで記事の本文を丁寧に書き上げ、関連性の高いカテゴリーやタグを設定し、そして読者の目を引く魅力的なアイキャッチ画像も設定し終えたら、いよいよ記事をインターネット上に公開する準備がほぼ整いました!

と、その前に、記事を実際に公開ボタンを押す前に、必ずやっておきたい非常に重要な最終確認のステップがあります。それは、「プレビュー」機能を使った表示内容の入念なチェックと、「公開設定」に関する各種オプションの確認と適切な設定です。

これらの最終確認ステップを丁寧に行うことで、意図しない表示崩れや設定ミスを防ぎ、安心して記事を世界に向けて発信することができます。

「プレビュー」機能でPC・スマホでの表示崩れを確認する方法

WordPressの記事編集画面の右上に、「表示」という名称のアイコンボタンがあり、クリックすると「デスクトプ」「タブレット」「モバイル」と「新しいタブでプレビュー」のドロップダウンが表示されます。

「新しいタブでプレビュー」をクリックすると、編集中の記事が、実際にWordPressサイトで一般の訪問者に公開されたときに、具体的にどのように表示されるのかを、事前に確認することができます。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタのプレビュー

「デスクトップ」「タブレット」「モバイル」のそれぞれの項目は、管理画面で編集中の記事のウィンドウサイズを、擬似的にそれぞれの端末の幅に合わせて表示確認を行う、デバイス切り替えの機能もあります。

あくまで簡易的なものですので、より詳細にはGoogle Chromeの開発者ツールを使ったり、実機で確認するのがよいでしょう。ただし、大きなレイアウトのズレや文字の大きさのチェックなどは行えます。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタのデバイス切り替え

この便利なプレビュー機能を活用して、以下のような点を最終確認します。

  • 誤字脱字や、文章表現のおかしいところはないか。
  • 見出しの階層構造や、段落の区切り、改行の位置は適切か。
  • 記事内に挿入した画像や動画は、意図した通りに正しく表示されているか。
  • 設定したリンクは、正しく目的のページに繋がっているか(リンク切れを起こしていないか)。

この下書き保存とプレビュー機能を連携させて、つまり、記事をある程度書き進めたらこまめに「下書き保存」を行い、その都度「プレビュー」で表示を確認し、修正点があればまた編集画面に戻って修正し、再度保存してプレビュー…というサイクルを繰り返すことで、安心して、そして納得がいくまで記事の品質を高めていくことができます。

公開状態(公開・非公開・パスワード保護)の選び方と使い方

WordPressの記事編集画面の右側にあるサイドバー(設定パネル)の「投稿」タブを開くと、「ステータス」セクションがあります。

ここで、作成した記事の「公開状態」を、5つのオプションから選択して設定することができます。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタのステータス
下書き
作成中の記事は、通常下書きで保存しておきます。誰にも公開されない状態で、管理画面からしか確認できない状態です。
非公開
WordPressサイトの管理者と編集者のみが、ログインした状態で閲覧できる状態が、「非公開」です。まだ編集中で一般には見せたくないけれど、ある関係者には内容を確認してもらいたい場合などに利用できます。「下書き」とは異なり、Webサイト上にページとしては存在しますが、アクセス権が制限される形になります。
公開済み
この設定を選ぶと、記事はインターネット上の全ての人が閲覧できる状態になります。通常のブログ記事やWebページを一般に公開する場合は、この「公開済み」を選択します。
パスワード保護
記事を閲覧するためには、設定したパスワードの入力が必要になります。パスワードを知っている人だけが記事の内容を見られるようにしたい場合に利用します。例えば、会員限定の情報や、限られたグループ内だけで共有したいコンテンツなどに適しています。

通常の記事公開であれば「公開」を選択することになりますが、記事の内容や目的に応じて、他の公開状態を上手に活用することも考えてみましょう。

公開日時設定(即時公開・予約投稿)で戦略的な記事公開を

同じく、記事編集画面の右サイドバー「投稿」タブの「公開」セクションで、記事を公開する日時も細かく、自由に設定することができます。

レンタルサーバーのWordPress管理画面 ブロックエディタの公開状態

すぐに公開する

デフォルトでは、「今すぐ」という状態になっており、記事編集画面の右上にある「公開」ボタンを押すと、その瞬間に記事がWordPressサイト上でインターネット上に公開されます。

未来の日時を指定する(予約投稿)

公開したい日時を、表示されるカレンダーと時刻入力のインターフェースを使って、現在時刻よりも未来の日付と時刻に設定すると、その指定した日時になった瞬間に、WordPressが自動的にその記事をサイト上に公開してくれます。

これが非常に便利な「予約投稿」機能です。

この機能を上手に活用すれば、例えば、毎日決まった時間に新しい記事をコンスタントに公開したい場合や、週末にまとめていくつかの記事を書き溜めておき、平日の日中に分散して計画的に公開したい場合、あるいは特定のイベントの開始時間やニュース解禁時間に合わせて情報を発信したい場合などに、非常に便利で効果的です。

戦略的なコンテンツ配信計画を立て、実行する上で、この予約投稿機能は強力な味方となります。

「公開」ボタンでWordPress最初の記事を投稿!完了後の確認事項

記事のプレビューを入念に行い、公開状態と公開日時も意図通りに適切に設定したら、いよいよ最終ステップ、記事を世界に向けて発信する瞬間です!記事編集画面の右上にある、「公開」ボタンをクリックしましょう!

「公開」ボタンをクリックすると、「公開してもよいですか ?」と最終確認のメッセージとともに、公開範囲と公開時間の確認を促されますので、再度内容をしっかりと確認し、問題がなければもう一度「公開」ボタンをクリックします。

すると、ついに、心を込めて作成した最初の記事が、WordPressサイトを通じてインターネット上に公開されました!おめでとうございます!この瞬間は、Webサイト運営を始めたばかりの方にとって、大きな達成感と喜びを感じられる、忘れられない特別な瞬間となることでしょう。

記事を無事に公開した後は、実際にご自身のWordPressサイトの公開ページにアクセスしてみて、作成した記事が意図した通りに正しく表示されているか、設定したリンクが切れていたり間違っていたりする箇所はないか、画像や動画はきちんと表示されているかなどを、訪問者と同じ視点で改めて入念に確認しておくと良いでしょう。

次回予告:WordPressブロックエディタ応用編|便利な使い方とカスタマイズ

お疲れ様でした!第4回では、WordPressで記念すべき最初の記事を投稿するまでの一連の流れを、現在のWordPressの標準エディタである「ブロックエディタ」の基本的な使い方と共に、具体的に体験していただきました。

記事のタイトル作成から始まり、ブロックエディタを使った本文の執筆、記事を整理するためのカテゴリーやタグの設定、読者の目を引くアイキャッチ画像の選択と設定、そして公開前の最終確認であるプレビュー機能の活用と公開作業まで、たくさんのステップがありましたが、これでWordPressという素晴らしいツールを使って、ご自身の考えや価値ある情報を世界に向けて発信するための、確かな基礎が身につきましたね!

さて、今回入門編としてご紹介した「ブロックエディタ」ですが、実は思っている以上に奥が深く、もっとたくさんの便利なブロックや、記事作成作業をさらに効率的に、そして作成する記事の表現力を格段に豊かにするための様々な機能が隠されています。

次回、第5回「WordPressブロックエディタ応用編|便利な使い方とカスタマイズで表現力UP」では、今回紹介しきれなかった、記事のレイアウトを自由自在に操ることができる「カラムブロック」、読者の具体的な行動を促すための「ボタンブロック」、他のWebサイトのコンテンツを引用表示するための「引用ブロック」、そしてYouTube動画やSNSの投稿といった外部のメディアコンテンツを簡単に記事に埋め込むための各種「埋め込みブロック」など、より高度で便利なブロックの具体的な使い方を詳しく解説します。

さらに、記事作成の作業効率を格段に向上させる「再利用ブロック」や、プロがデザインしたような美しいレイアウトを簡単に取り入れられる「ブロックパターン」といった、知っていると間違いなく得をする、ブロックエディタの応用テクニックもご紹介する予定です。

ブロックエディタをさらに深く使いこなし、そのポテンシャルを最大限に引き出せるようになれば、作成する記事は、もっともっと魅力的で、読者にとっても格段に分かりやすい、質の高いものになるはずです。

どうぞ次回の講座もご期待ください!

芦屋 ときお

芦屋 ときお

ソフトウェアエンジニア(フルスタック、主にWeb系)。HTML, CSS, JavaScript, TypeScript, PHP, Python, Go, Vue.js, Express, Node.js, Nuxt, Next.js, Laravelなど。C#, ActionScriptも。デザイン、デジタルマーケティング。